先日見かけた話。

(向き付け可能とは限らない)閉曲面は、基本多角形の辺同士を貼り合せて得られて、この貼り合わせの仕方を、群の生成元と関係式の形で書いてやると、よい場合には、基本群の関係式が出るけど、関係式が一つしかでないので、一般には、基本群より大きい群が出てくる。典型的には、トーラスを作るのに、四角形を貼り合わせる場合は、辺の貼りあわせをABA^{-1}B^{-1}でやればいい。これは、関係式としては、AとBの可換性を言ってるだけなんで、群としては、Z^2になって、トーラスの基本群が出る。

六角形を貼り合わせる場合、貼りあわせ方は、ABCA^{-1}B^{-1}C^{-1}で指定できるけど、これで定義される群は、トーラスの基本群よりでかい。多分、これは六角格子上の平行移動の生成元が満たす関係式の一部と読むべきなんだろうけど(六角格子上の並進でも、群としてはZ^2になるけど、原点からの移動方向が、A,B,C,A^{-1},B^{-1},C^{-1}に応じて、6つあって、extraな関係式AC=CA=Bとかを満たすと考える)、この群自体に何か意味がないのかとか、残りの関係式はどこに消えてしまったのか、そこはかとなく後味が悪い。

まぁ、特に意味がないという気もするし、あまり深い話とも思えないけど(完