プログラミングの魔導書


いただきました。
http://longgate.co.jp/products.html
販促につながるようなレビューを!と言われて魂を売ってしまったのでレビュー。

これは、不定期刊行の雑誌と言う体裁を取っており、今回が創刊号らしい。創刊号の内容は、C++ということですが、自分自身のC++に対するスタンスは、普段仕事でC++を書くことはあるけども、Boostなんて宗教上の理由で使わないし、C++0xもまだ主要なコンパイラが実装途上なのをいいことに全然追っかけてないし、仕事以外だとC++使わないし、本音を言えばC++避けれるものなら避けたいけど、ほんとはもうちょっと真面目に勉強しないとな〜という程度のもので、C++エキスパートが書いた個別の記事を評価するなんてことはできないですが、まあ以下はそういうスタンスの人間が書いた感想文。C++に対して、わたしと似たスタンスの人が一番多いんじゃないかと勝手に思ってるんですが、どうでしょう。あと個人的には、ロングゲートという会社が一番気になる。HPの会社概要すら見れないし

内容。

あたりは、コードも殆ど乃至全く出てこないので、C++に少しでも興味ある人なら、楽しめる内容でしょう。

残りの記事は、多くがライブラリ紹介記事となっている。これまた宗教上の理由で、これらのライブラリの殆どは自分で使うことはないだろうと思うものの、読み物的に読んでいくのは楽しい。一つ一つの記事は独立していて10ページほどで、一つのライブラリに対する解説としてはそこそこ長いものの、途中で挫けない程度には短い。どの記事も丁寧に解説されているので、C++に疎い人でも、理解に困ることはないように思う。個人的に、一番面白かったのは、Ovenの説明。Ovenは、ドキュメントに"Oven is an advanced implementation of Range Library Proposal"とあり、rangeとは、いわば"v.begin()とv.end()のペアのようなもの"(と思う)。それだけなんだけど、色々と便利なことができるようになっている。

その他。「Hello, C++ World!」という記事は、Hello Worldプログラムを題材にC++の機能の多くを説明するという変わった視点からの解説。普段何気なく書いているstd::endlが何者なのかという話が書いてあったりします。自分が如何にC++を知らないか特に強く実感させられる記事でもありました。

総括。C++をheavyに使うわけではないけど、C++に興味ある人にとっては、全ての記事が"読み物"として面白いのではないかと思います。