先日、散逸のあるような系でもLagrangianを書けることがあると言われて、そんなバカな!とか思いつつ暫く悩んだ。その時、念頭にあったのは、粘性摩擦の働く一次元系

さて、この系のLagrangianは書けるのか


答え(の一つ)。

これで、普通にEuler-Lagrange方程式を導けば、元の方程式が出る。さて、Lagrangianが作れれば、対応するHamilton力学系が作れるはず。普通に、正準運動量を

とすると、


というPoisson構造とHamiltonianに対して、同じ方程式が再現される。物理量fに対して、

なので、fが時間に陽に依存する項がなければ(普通物理量と言う時は、そんな項はないと思うけど)、HとPoisson可換なfは保存量となる。hamiltonian自身は、時間に依存する項を陽に含んでいるので、もはや保存量ではない。どうもhamiltonian=エネルギーと思いこみすぎてて、非自励Hamiltonianを使えば、散逸のある系を記述できることもあるのに気付かなかった。そもそも、こんなhamiltonianを物理で見たことがない。唯一知っている例として、Painleve方程式のHamiltonianは、非自励的だけども、、ずっとキモイだけと思い続けてたので、宗旨変えすべきかもしれない。あと、そうすると、エネルギー保存しない系でもSymplectic数値積分が使えることになる(それに意味があることかは分からないけど


ところで、Poisson構造が分かったので、上の系は正準量子化できる。全く曖昧さなく量子化できて、シュレディンガー方程式を導くと

となる。この方程式は、V=0の時でも、確率保存する解がないので、何かが間違っているはずなのだけど、何が間違ってるんでしょうか?